「いつか音楽と呼ばれるものを考える」 #2-1

急遽,前回の話にも出たワタナベジュンチャンと徳井さんと会うことになって二回目を録りました.
今回は,実際に音楽制作を(バリバリ)行っているワタナベジュンチャンに,音楽ソフトウェアとそれを使った制作について聞いてみる予定でしたが,徳井さん,僕がいつものようにがんがん喋ってしまいました.(失敗)
SONASPHEREの目指したものは何か.
Monalisaの成功したと考える部分とは,失敗した部分は何か.
その両方を使用してFull Albumを制作したワタナベジュンチャンの感想
ソフトウェアと人間の関係

が大筋の話となっております.

ワタナベジュンチャンと何かやるべく打ち合わせをしながら徳井さんを待っていたところ(Monalisaの使い方を聞いたり,またりさまBinaryの解説をしたり),だいぶ送れて徳井さん登場.2007年どうだった?という話の途中から,突然レコーダーをとり出す徳井さん.今回の録音はそこから始まる.(前半)

Download->いつか音楽と呼ばれるものを考える#02-1.mp3

しかし,毎度ながら僕は人の話を拾うのが下手だなぁ.これでは議論が進まない.
いつか〜で訓練していこう.

#突っ込み,批判・批評,感想等お寄せください.次回以降の議論の中で取り上げさせていただきます.

参加者紹介

JUNICHI WATANABE

ライブ、DJで活動する傍ら、舞台音楽総合演出、映画音楽、FMラジオ番組制作も手がける。電子音響、ジャムセッションを基調にし「ジャズの土台で踊れるノイズを」をコンセプトとしたジャズバンド東京漂流のメンバー。
デトロイトテクノ、ハウス、ドリルンベース、ノイズ等、その制作スタイルは多岐に渡り、現在はインダストリアルテクノ、ノイズ、アンビエントを独自の感性で解釈し楽曲を作成している。
1229j_watanabe-076351.jpg

http://www.asiandynasty.net/2004/12/junichi_watanab.html

LITTLE SQUEEZE PROPAGANDA

徳井 直生

(国際メディア研究財団研究員/東京藝術大学非常勤講師/DJ)

生成的アルゴリズムとコンピュータ-ヒューマンインタラクションをキーワードに,音楽と人間の新しい関係性を探る.

2004年 東京大学工学系研究科博士課程修了. 工学博士. SONY Computer Science Lab Paris客員研究員(2004〜2005年)を経て、2006年より現職。

また、ポストエレクトロニカ的ダンスミュージックのDJ, プロデューサーとしても活動し、これまでにPROGRESSIVE FOrM, op.discを含む国内外のレーベルから楽曲をリリースしている。

m_4cea83c09b269847f8211eed1ab123db.jpg

「かつて音楽と呼ばれたもの」

キーワードと用語解説

oval process/The Beatles/音楽未来形/生の音楽?/テクノロジーと不可分な音楽/サビだけの音楽/CM音楽/三輪教授/歌舞伎/J-Pop/

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band : The Beatlesの8枚目のオリジナル・アルバム.録楽の金字塔.

LITTLE SQUEEZE PROPAGANDA : JUNICHI WATANABE氏のAlbum.SONASPHEREとMonalisa-Audio Unitを多用したそう.必聴.

ミュージック・コンクレート : 現代音楽初期に環境音等を録音したテープを使った音楽の試みがあった.それら全般をこう呼ぶ.

3 Comments

  1. かつて音楽と呼ばれたもの » Blog Archive » 「いつか音楽とよばれるもの」を考える #2 - ゲスト: Junichi Watanabe said:

    [...] 詳細は永野氏のポストで。 [...]

  2. pq said:

    はじめまして、pqといいます。blog(最後から二番目の思想)にコメント頂いたので、ソフトウェアに関する知識は皆無なのですが少し書いてみようと思います。

    ツールが制作を規定するということは、ovalのようなサウンドファイルのテクスチャーが重要な音楽に特に強く感じます。それを乗り越えるにはpodcastで話されていたように、全く新しい自分だけのためのツールを作るか、誤用され得るだけの可能性/不確定性をもったソフトウェアを使うしかないと思います。

    センスに帰着するつまらなさというのも、サウンドのテクスチャーが重要な音楽にありがちな問題という気がします。いわゆる普通の音楽と違って五線譜に表して理論化することができないのが大きいのでは。しかし「ovalがサウンドファイル作りの天才だった」ということ以外のコンセプト面などのovalの面白さは、「音楽」という形態の範疇を越えているようにも感じられます。サウンドのテクスチャー以外の部分で音楽を更新するには、サウンドファイル中心の作曲以外のかたちを探す必要があるのではないでしょうか。

    まとまりがなくてすみません、、、。

  3. nagano said:

    pqさん
    ありがとうございます.
    いえ,2回までの議論をまとめていただいた感じでありがたいです.

    >「ovalがサウンドファイル作りの天才だった」ということ以外のコンセプト面などのovalの面白さは、「音楽」という形態の範疇を越えている

    この部分ですよね.僕もovalのその部分に「いつか〜」で議論すべきポイントがあると思っています.
    ovalは,いわゆるソフトウェアを使った電子音楽の問題点を指摘し,それを解体しようとし,
    「ovalは自分は音楽家じゃない.ワークフローとデザインなんだ」ということを言った.
    にも関わらず,そのサウンドファイルと手法の新しさゆえ,結果としての音楽が非常に(当時)新しく響いた.
    徳井さんが第1回で言っているように,そうやって作家性を排除していった結果,新たな作家性が獲得されたという逆転現象.
    自分のプロセス(ワークフロー)をソフトウェア化したovalprocessとそれによって「誰でもovalになれる」という発言.
    (しかし結局ovalprocessは公開されず)

    このあたりに,「いつか音楽と呼ばれるもの」のヒントがあると思っていて,そうすると(以前は難しかったが)現在可能なのは,きっとインターネットによる集団の創造性じゃないか.もしくは音楽ソフトウェアのスキームを超えるもの.

    そして,僕は今までサウンドファイルを作る新しい手法を探求してきた.しかし,その先があまり見えてない.そこで第2回ではSONASPHEREとMonalisaを振り返ってみた.
    これが2回目までの僕なりのまとめです.

    さて,この先の議論は・・・・
    いただいたコメントについて,次回以降取り上げさせていただきます!

Leave a Reply